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複雑かつ豊かな 日本酒の無垢な味わい。

吉乃川が長岡地域で丹精込めて栽培した五百万石を、蔵の敷地からくみ上げる地下水を仕込み水とともに、長岡の気候の中で醸す。その長岡の持つ地の力を最大限に活かして醸したお酒を今回、無濾過原酒として蔵出しします。せっかく自分たちで作ったこだわりの米を使うのであれば、日本酒の無垢の味を楽しんで欲しいと一切濾過をせず、原酒のまま瓶詰めする事にしました。

 

そのお酒の特徴が一番わかる無濾過の原酒。

日本酒は通常濾過をします。これはもろみ発酵時の生成された、本来求める味わいとは異なる「雑味」と呼ばれる成分を除去するためです。 この無濾過原酒は、ヤブタ式で圧搾した原酒を一回火入れし、そのまま瓶詰めいたします。通常、日本酒はタンクで貯蔵する前、そして瓶詰めの前に2度のろ過作業を行います。その工程を除くことにより、もろみ発酵の際に生まれた数々の味成分がそのまま残り、複雑かつ豊かな味わいのお酒になります。

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藤野杜氏より

今期の五百万石は硬めでもろみの中で溶けにくく、お酒の味わいも淡麗なタイプになりがちでした。でも純米吟醸の原酒という酒質から、米のうまみや甘みを感じるタイプに仕上げるつもりで仕込みました。