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年末のご挨拶「2022年を迎えるにあたって」

2021年12月30日 | ブログ

吉乃川の今年の営業は本日で終わりとなります。
新型ウイルス感染症による様々な人流の制限が、
今年も一年間続くことになるとは予想もしていませんでした。
特に、通常の風邪やインフルエンザが流行しない夏場に、
飲食店様における酒類の提供禁止が継続されるというのは考えてもみないことでした。
刻々と変化する状況の中で、お酒にかかわる「ニューノーマル」というものを
どのようにとらえていくのか?これを常に考えさせられ続ける一年となりました。

変わらないために変わる
みなもブランドのリリース、醸蔵のオープン、カヨイの発売、
これらは、日々の晩酌の酒、私の言葉では「満足」の酒、を醸し続けてきた吉乃川が、
新しい時代に求められる「感動」を提供したいという想いから始まったものです。
吉乃川は今も昔も、「お客様の食事を引き立たせる最適な食中酒を提供する」ということを
第一に考えてきました。
みなもやカヨイを味わっていただいた方、醸蔵に来られた方に「感動」を提供し、
その「感動」を日々の「満足」へとつなげていく蔵元でありたいと思っています。

「新しい時間の価値」の時代へ
こうした想いを突き詰めていくと、日々の「満足」のお酒の価値を
どのように高めていくのかということが課題となってきます。
日々の「満足」のお酒の価値というのは、
お酒とともにあった時間の価値なのではないかと思います。
飲んだ瞬間に美味しいと思うよりも、食事をし終わって「今日の料理とお酒は良かったな」と
感じてもらえるような。吉乃川のお酒は、時間を楽しんでもらえるお酒でありたいと思っています。
これからのお酒の席は、ご家族や親しい友人関係との少人数での席が中心となってまいります。
お酒を飲む方も飲まない方も同じ場を共有することで得られるかけがえのない時間、
それが、ご自宅でも飲食店様にも必要な時間だと思います。
日本酒は、時間をゆっくり過ごすことのできる飲み物です。
皆様の楽しい時間とともに、心や体を癒せるような吉乃川でありたいと思います。

2022年からの挑戦
日本酒が好きな方には美味しいお酒を、お酒は飲めるけど日本酒は苦手という方にも
楽しんでいただけるようなリキュールやスパークリングを、
お酒は飲めないという方やお子様には、甘酒を使ったノンアルコールの飲み物を。
そしてすべての皆様に楽しんでいただける発酵を主体とした調味料などを使ったお料理を。
吉乃川は、経済産業省の事業再構築補助金で、乾燥麹や乾燥酒粕への参入を始めます。
これによりお酒だけでなく、発酵を軸にした食品分野にも参入します。
酒造りもこれまで以上に真摯に、新しいことに挑戦いたします。
すべてはお客様の笑顔の時間のために。

一年間、ご愛飲いただきまして誠にありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

                               2021年12月30日
                                吉乃川株式会社
                                代表取締役社長
                                   峰政祐己