プレスリリース

【年末のご挨拶「2022年の終わりに」】

2022年12月30日 | プレスリリース

本年も吉乃川をご愛飲いただきありがとうございました。

本日、明日の今年最後の晩餐でも吉乃川を
お飲みいただければありがたいと思っております。

「極上吉乃川」の揮毫をいただいている
清水寺の森清範貫主による今年の一字は「戦」でした。
ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮による相次ぐミサイル発射など、
戦争を大きく意識させられた年であり、
生活においては、円安、物価高、電力不足、新型ウイルス感染症との戦いもありました。
北京オリンピックやサッカーワールドカップにおける熱戦も記憶に新しいところです。
「戦」という字が選ばれたのはアメリカで同時多発テロが発生した2001年以来とのことで、
先の見えないウクライナ侵攻と新型ウイルス感染症で、
人々の心も不安定で分断化がますます進み、常に戦いを強いられているようにも感じました。

お酒の世界は、経済がなかなか元に戻らないままに、
少しずつ良くはなってきているけど、大きくは変わることなく一年が過ぎていきました。
吉乃川の社内でも、もう、3年間会社全体の新年会、忘年会はありません。
どうしても感染リスクを考えると、これまでのような宴会を行うということが
なかなか難しい世の中です。
こと、日本酒は宴会の時に注ぎ合う文化であり、
こうした行為は数少ない宴会の中でも自粛を余儀なくされています。

こうした現状をただ嘆くのではなく、
新しい生活様式の中での日本酒のあり方をもう一度考えていこうと思います。

お酒には人と人を結ぶ力があります。
知らない人同士でも酒を酌み交わすことで仲良くなる。
こうした場は、これまでのような大人数の宴会から少人数へ、
注ぎ合いの文化から一人一人のお酒へと変わっていきます。
その中で、吉乃川を飲んでよかったと思っていただけるようなお酒を醸し続けたいと思っております。

昨年の終わりに、「満足」と「感動」という2つの視点で日本酒を考えていきたいとお話ししました。
皆様の楽しい時間とともに、心や体を癒してくれる「満足」の酒。
飲んだ瞬間にアッと驚くような鮮烈な味わいの「感動」の酒。
この2つをきちんと提供できる蔵元でありたいと思います。
乾燥麹等の食品事業も来年春にはスタートできる見込みとなりました。

皆様の2022年のご愛飲に感謝するとともに、2023年が皆様にとっても、
私たちにとってもより良い一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

2022年12月30日

吉乃川株式会社
代表取締役社長

峰政祐己