地酒とは本来、地元もので地元の人のために造るもの、と思うのです。吉乃川の蔵元である川上家が、この地で創業したのが1548年。以来470年近くの歴史を重ねてきました。
蔵の規模は大きくなりましたが、「機械化はしても自動化はしない」を信条に、伝統の技と手仕事で醸す「手造り大吟醸」を基本とした酒造りを続けています。
吉乃川は、新潟の人にずっと飲んでもらっているお酒です。これからも、「飲み飽きしない酒」「毎日飲みたい酒」を造り続けることに変わりはありません。
新潟産の米だけを使い、敷地内の地下深くからくみ上げる「天下甘露泉」で仕込んだ吉乃川の酒は、口に含んだ瞬間にふわっとまろやかな旨味が広がり、その後すーっと切れて舌に残らない。
どんな料理とも非常に相性が良いです。吉乃川があると料理が引き立つというか、名バイプレーヤーのような酒であることを目指しています。
地酒とともにある地元の食文化も、若い世代に伝えてゆくため、料理屋さんなどと組んで発信していきたい。やはり吉乃川の酒は、新潟で飲んでもらって初めて価値が出てくると思っていますから。
食の文化や世の中の志向は、時代とともに変わってゆくものです。吉乃川は、代々の先達から引き継ぎ磨いてきたものを大切に守る一方で、変化に応じて新しいチャレンジを続けてきました。だからこそ今まで継続しているのだと思います。
私が吉乃川に入社して今年で10年目になりますが、その数年前から、川上浩司社長(当時)と一緒に、「古い『常識』にとらわれず、もっと自由に日本酒を楽しんでもらいたい」と、ロックやカクテルなど日本酒の新しい飲み方を提案してきました。これも新しいチャレンジの一つです。
昨春から農産部を立ち上げ、酒の原材料である米を自分たちで作り始めています。例えば、今まで新潟で作られていないが酒造りに適した優良な酒米品種というのは、各地にあります。これを僕らが新潟で育て、吉乃川の蔵で酒を造ってみることもできるわけです。そんなチャレンジもしてみたいですね。
また当社のグループには、中越酵母工業という酵母会社があり、酒造りに必要な酵母を培養する技術があります。日本酒だけでなく、甘酒とか酒粕とか、麹と酵母を使った発酵に関わるさまざまな食品なども含めた商品を開発し、発信していきたいです。
誇りを持って守るべきことは守りながら、新しい時代に変えるべきことは恐れずに変えていく姿勢で、新潟はもちろん、県外へ、世界へと日本酒の魅力を伝えられる、おいしい酒を造っていきたいと思います。
いまの毎日を豊かにする「みなも」。
吉乃川30年ぶりの新ブランドです。
淡麗でありながらふくらみのある極みの一杯がその時をやさしく包み込みます。
「醸蔵」で造った
吉乃川のクラフトビール
よくあるご質問やキャップの開け方に関するご質問を掲載しています。
吉乃川が美味しく飲めるお店をご紹介しております。
2017~2024年に行ったフォトコンテストの作品アーカイブ集です。
吉乃川敷地内に「吉乃川 酒ミュージアム『醸蔵(じょうぐら)』」がオープンします。